2016年09月04日

WJ8711@交換した電源がまたもや吹っ飛ぶ。

WJの短波受信機の電源に故障が再発した。

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電源を落とすと再投入時に逝かれるという現象が再発しているが、いまのところ原因は不明。

試しに電源電圧を調べると、全般的に1/3程度まで低下している。 負荷を掛けない状態では正常値を示しているので、本格的な1次側回路の故障と思われる。

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一方、最初に故障したスペアは、負電源側に問題はなく、正電源側の電圧が正規の12Vから9.6Vまで降下していたが、これは電圧をプログラムする抵抗 R1 の劣化によるものと推測される。 

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シミュレーターで計算したところ、R1の正規の抵抗値150Ωが200Ωに変化した場合の出力電圧は9.5Vを示した。このことから、直接的な原因は抵抗の劣化によるものと思われる。

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やはり、本格的なアナログ電源の製作を考えるべき時期が到来したということか。

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とりあえず、明日は不良と思われる「抵抗素子」を正常値のものと交換して様子を見る予定。

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http://www.reuk.co.uk/wordpress/electric-circuit/lm317-voltage-calculator/
posted by yasuski at 09:30| WJ-8711

2016年08月29日

WJ-8712A@電源部の修理を行う

不調は、数週間前から始まっていた。 

トラブルの症状としては、メモリー直飛びで周波数を選択した場合にLO ERROR が表示され始めたのが前兆で、同時に基準周波数のズレが20Hz程生じていた。

基準周波数源はOCXOなので、このところの猛暑による変動は考え難いが、周波数の調整を行うには上蓋を取り外す必要がある。 試しにチューニングノブの可変ピッチを調整して100kHzステップで運用してみたところ、LO ERROR の発生は再現されず、暫くの間は不調を眺めながら運用を続けることにした。

ところが、旅行から帰って落としていた電源を投入したところ、常に LO ERROR が表示されて受信不能に陥ってしまった。 

回路が暖まれば解消するケースを想定して、1時間ほど電源を投入したまま放置し、再度電源を入れなおしてリセットを掛けたら 予想外の PS2 ERROR が表示された。

電源の不調は回路にとって危険な状態を意味するため、即時電源を落として過去に修理した電源ユニットとアセンブリー交換を行うことにした。

以前に修理を行った電源ユニットは、劣化が懸念された低電圧回路側の10uFの電解コンだけではなく、念のため高電圧側の電解コンデンサも交換していた。 修理した電源ユニットは無試験で動作に心配があったが、問題なく電源を供給して無事エラーを解消できた。

周波数のズレは、アナログ回路用の+12V電源の供給電圧が故障の前兆で変動したために生じていたと思われる。 今回のトラブルから、LO ERROR と 基準周波数のズレがセットで発生した場合は、即時電源の不調を想定すべきことを学習出来た。

電源周りの不具合はSONYタイマー的な何かで、電解コンがキッツいパルスをダンプし切れずにへばる感じだが、これは二次側に発生する現象。 あえて、軍用デバイスで多用されているタンタルを使わないのは、流石に学習が進んだのかショート事故が怖いからと思われる。 

全体的にパーツが20年選手な可能性もあって、特に高電圧な一次側のパーツが耐用年数を超過している可能性が出てきた。 日本は温度の変動が世界一厳しいので、特に化学部品の消耗が激しいのかもしれない。
posted by yasuski at 10:00| WJ-8711

2014年06月19日

RTL/SDRの導入

本格的なFMDXシーズンの到来を前に、RTL/SDRの導入(なんとお値段は1000円未満)を行った。

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YouTubeを調べると、FMDX用にこのアプリを使っている人が多いようなので、(短波用のSDRソフトはフィルターの幅が狭すぎる)早速導入。

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インストール方法は変わっていて、解凍後BatchFileを走らせてサーバーから本体をダウンロードしていく方式。 コマンド・プロンプトが開いてゴチャゴチャやりだすのに最初はビックリした。

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BatchFileを起動すると、程なくアプリケーションの製作者が運営するサーバーに直接接続、ファイルのDLが開始される。 完了後はsdrsharpのフォルダーが出来て、その中に本体のアプリケーションの本体が格納されている。

当初はハードウエアの認識が上手く行かず、デバイスマネージャーで関連するデバイス・ドライバーの内容を精査した結果、USB devices にぶら下がる、Bulk-In, Interface (Interface 1) にインストールしたドライバーのコンフリクトだったことが判明した。

注意点は、zadig.exeでドライバーの変更を行う場合には、Bulk-In, Interface (Interface 0)のみを操作すること。 Bulk-In, Interface (Interface 1)を弄った場合、Interface 0 と同じドライバーが組み込まれた結果、不必要な競合が生じたものと思われる。

手当を行った後、SDR#で認識を確認した。 デフォルトの状態ではAGCがオフになっているので、ヴィデオのように歯車アイコンを選択してゲイン設定を自動(AutomaticGainControl)にすること。 

なお、付属のアンテナは感度がかなり悪く、変換コネクターを追加してマトモな外部アンテナを接続する必要がある。 

posted by yasuski at 22:37| SDR

2014年06月14日

WJ-8615P@立ち上がりのリセット不良

起動不能となったサーヴェイランス用受信機の修理を行った。

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パワーオン後、全イルミネーションが点灯した状態でフリーズする症状。

経験から、CPU基板A1A3の不具合が想定されたので、トップパネルを取外してリセット電圧を決定するトリマーを調整してみたところ、受信機の起動を確認できた。 が、ケースに組み上げてしばらくするとフリーズが再現してしまう。

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仕方なくCPU基板を引き抜いて画像右上にあるアングル付きのVRTを調べてみると、VRの中点が浮いている感触があったため、これを近似値の部品と交換、問題は解決した。

サンパウロからの放送やFMが問題なく受信できて一安心。 
posted by yasuski at 18:11| Restore

2014年06月10日

ANDRUS SDR MK1.5@導入過程に関する備忘録

2012年10月11日、AndrusSDRがエストニアから届いた。入金が同年6月だったから4ヶ月ぶりの納品。 おまけに何故かチョコウエファースが梱包されていたのがシュールだった。 これを使って、Thereminの電波状態の推移をプロジェクターをつかって実況したい。

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これがエストニアのチョコバー。 裏には、エストニア語、リトアニア語、ラトビア語、ロシア語、英語、フランス語で成分表が書いてあった。ラム味なのでちょっと酔っ払いそうな感じ。味は可もなく不可もなく。 通関用の送り状に「Candy」と丁寧にDescreptionが書いてあるのが笑えた。

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キャンディーの下にはUSBケーブルと、本体が入っていた。梱包の雰囲気から通関せず「素通し」で届いた雰囲気。 なんか、拡張出来まっせ的なパネルレイアウト。

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設定中にOSが落ちまくって難儀する。DeviceManegerで表示されるUSBデバイスが4種類とかなり複雑な構造。 COMポートのリアサインとか知らない人がセットアップするのは無理っぽい。あまりに落ちまくったのでメモリーを調査するも問題は無く、アプリ側の仕切りがおかしいと思われる。

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筺体上部のパネルを取り外した写真。なにげに格好良いのは、北欧デザインの流れをくんでいるから??? ちなみに、現時点ではOSXで動作しないので、使用には必ずWindows系OSの立ち上げが必要。

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原因は判らないが動作が不調で、トラブルシュートに手間取る。



質問をメイルで送ったところ、程なくエストニアから回答が届く。 指摘された該当ファイルを最新のものに交換、動作は安定した。 ちなみに、YouTubeにこのファイルをアップした途端、"Derek & The Dominos, Eric Clapton-Layla (Album Version)", 音源 管理者:WMG UMG という権利関係のアラートが出た。音楽監視アルゴリズムが稼働してるってことで、結構怖い。 この時間の「ラジオたんぱ」がサボっていてノンストップで音楽を掛けている。この日はさしずめクラプトン・アワーといった趣だった。



ANDRUS SDR MK1.5の性能を、既に所有していたQS1Rと比較すると、感度は若干鈍いものの、復調能力が高いことが判った。 SDRとソフトウエアの相性はよさそうだが、PCとの接続が不安定で、USBの機械的な接点不良の影響を受け易いこと、内蔵しているUSBハブの認証が偶に外れること、以上2点が不安要因となっている。 Thereminのオシレーターの稼動状態を表示するには必要十分な性能なので、次はプロジェクターとの連携を考えることにする。

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Windows7の互換の問題がUSB関連のアプリで頻発すると聞いていたが、自動的に対処はできないようだ。 アプリのPropertyから手動で互換設定を行った後は、落ちることは少なくなった。 画像はデバッグ画面。

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とはいうものの、機械的な接触不良はカヴァーしきれないので、一度ラップトップを分解整備する必要がある。 

購入後にファームのアップデートを行ったが、作業の準備にMicrochipのツールをインストールする必要があった。 

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画像は基板の詳細。 

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posted by yasuski at 12:30| Comment(0) | TrackBack(0) | SDR

2013年10月01日

Error#130

今朝は昨日故障したWJ-8615Pの修理を行った。 

Eコラの収納を撮影していた時に、同室で点けっ放しにしていたWJ-8615Pが何時の間にかErrorCodeを表示して失神状態に。 

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サービスマニュアルによるとFatalErrorということで、状況は深刻そうだ。

奇っ怪なのは、まず最初にError#130が表示された後、確認のために電源の再投入を繰り返したら、最終的にはError#132 で表示が固定してしまったことだ。

最初の#130は Analog/Digitan Assembly / A1A4 の不調を伝えるもので、#132はV+の不調を表している。

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ところが、評価を信じてTestPointで電源電圧を測っても、別段不具合は見当たらず。±12Vアナログ/5Vデジタル共に、電源は健全っぽい。 よくあるタンタルコンデンサーの短絡事故以外に何処かの回路が飛んでいるようだ。

その後、基板を抜き差しして、電源を再投入しエラー表示を確かめることを繰り返すが本丸にはなかなか到達出来ず。

で、いろいろと試行錯誤した結果は、最初に表示されたとおり「A/D基板の不調」だった。

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故障の原因は不明だが、アセンブリー交換という由緒正しき米軍流修理法にて、トラブルはフィックスされた。

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回路図を眺めているが、データサンプリングが不調となって「エラー判定回路」ごとアウトになったと推測している。 電源周りが健全っぽいので、特定のICが飛んでいる可能性が大きいのだが、故障箇所を確定する方法が見つからない。 安いICから地道に交換するしかなさそうだが、交換の際にソケット化しておくと後が楽。 作業の際は、他の基板とのクリアランスと4層基板の扱いに注意すること。
posted by yasuski at 11:24| Comment(0) | TrackBack(0) | WJ-8615P

2013年08月17日

WJ製Miniceptor用各種ケーブル変換ユニットの製作

WJ用Miniceptorの電源/通信ポート/音声コネクターの接続を簡略化するためのアダプタを製作した。

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アダプタは、WJ-9605とWJ-8706の接続を統合する目的で設計している。WJ-8607からの各種データ及び電源ラインをアダプタ上で統一し、これをD-SUB/9pコネクタ1本でWJ-9605に送る構造。搭載されているコネクタ類は、オーディオ入力用の3.5mmジャック、RS232C送受信用のHirose/HR-25/6p、DC電源ジャック、D-SUB/9pとなっている。

アダプタの仕様に合わせてLEMO製6pコネクタで接続されるRS232CのラインをHirose製コネクタ6pに変換するケーブルと、D-SUB/9pケーブルを製作した。 

手持ちのD-SUBケーブルの1pinがグランドに接続されていたので、規格が異なるWJ-9605専用回路に使用すると

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電源が短絡する。そのため、Ethernet用のケーブルを転用した独自規格のケーブルを製作することになった。

WJ-8607とPCを接続する場合、データラインは以下のようにアレンジしておく。

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前回、通信が上手く行かなかった理由は、コネクタ内でDTS/RTSとDCD/DSR/DTRの結線を行っていなかったことが原因と思われる。

PCからConfigを行う前に、VideoFilterUnitの時定数および回路構成の変更を行う必要がある。

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この図のように通常Unitに搭載されているActive回路は3つだが、オーディオ帯域のフィルターを装着する場合、5つまで回路を増やさなければならない。このため、Active回路用のOPAMPを増設する工作を行うことになる。Passive回路のプリントパターンは一部Active回路のために転用する予定。

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実際に搭載されているVideoFilterUnitの画像。 IFフィルターが10/20/50kHzなので、Video用Activeフィルター×3の構成となっている。 よって、遊んでいるPassive回路の部品は実装されていない。

部品定数表はこのようになっている。

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今回は、3.2/10/20/50/100kHzを搭載する予定だが、10kHzは使い易い6.4kHzに変更する可能性あり。
posted by yasuski at 17:22| Comment(0) | TrackBack(0) | WJ-8607-93 with WJ-9605

2013年08月14日

MAZUR Instruments/PRM-9000が来た

放射性物質の大規模な拡散が懸念される中、不調のAlphaiX3000に代わるRadiationMonitorを検討していたところ、感度が高く造りがしっかりしてそうな MAZUR Instruments社のPRM-9000 を見つけ、これを購入した。



センサーには定番ともいうべきPancake StyleのLND 7317が使用されている。金属メッシュで防護されたセンサーの検知窓は本体裏面にある。

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フィールドを持ち歩く場合は、防護用のガラスエポキシ製の装甲板を用意した方が良いかもしれない。

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操作系はシンプルで、4つのキーを使って設定項目を呼び出す。表示言語は英語か日本語の選択が可能。 筐体の造りはしっかりしているが、日本人的な感覚からは大きめに感じるサイズだ。

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LCDはバックライト付きで、消費電力を考慮した点灯時間を3段階で設定できる。

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付属するウエストポーチ型ケースはタイト目なサイズ。

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よく使いそうなモードは、CurrentとAverage。Unit表示は μSv/hr、μR/hr、mR/hr、CPS、CPM から選択する。 通常μSv/hrを使用しているが、水などを簡易測定する場合はCPMを使うと良い。

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本体の汚染防止に、ビニール袋に入れて運用するのが良いだろう。

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μSv/hrモードでバックグラウンドを測定した。



当地のAverageは0.110μSv/hr。 ロケーションが花崗岩に囲まれた山側の盆地なので、関西平均よりも高い線量値を記録している。


GM管に関する参考文献→https://sites.google.com/site/diygeigercounter/gm-tubes-supported
posted by yasuski at 06:41| Comment(0) | TrackBack(0) | RadiationDitector

2013年08月03日

RA3712の移設

受信ユニット一個が不調なRA3712をラックから取り外し、受信ルームに改装しつつあるネコ部屋に移動した。RA3712は扉の影に移動用ABSラックに入れた状態で仮設置している。

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症状は、AMモード選択が不能になるところから始まって、最終的にはVCOが制御不能になるパターン。どうもバラクタが死んだような雰囲気だが、それ以前にCPUのバックアップ電源(キャパシタ)がヘタっていたこともあるので、まずはこの部分から対応していく予定。
posted by yasuski at 18:50| Comment(0) | TrackBack(0) | Restore

2013年08月01日

7月31日のEs

Radio Rossiがそこそこの信号強度で受信できた。



NHKのローカルよりも遥かにクリアな印象。

ついでに、受信機の暗所での見栄えを記録した。

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液晶と違って、LEDは視認性がダントツに良い。

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輝度はコントローラー基板の半固定で設定する仕組み。この受信機はMenuにあれこれ設定項目が出てくるような仕様ではない。

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このSignalMonitorも古のブラウン管仕様。 ブラウン管は何時かはダメになる部品なので、表示を液晶化が可能かどうか、回路を研究しておく必要がありそう。

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posted by yasuski at 02:37| Comment(0) | TrackBack(0) | DX_listening